關於部落格
  • 24321

    累積人氣

  • 1

    今日人氣

    0

    追蹤人氣

日本発プログラム始動への提言

 間もなく開幕するリオデジャネイロ五輪が終われば、4年後の東京五輪・パラリンピックに向けた日本発の文化プログラムが本格的に始まる。世界に評価される日本の芸術文化の「何を」「どのように」打ち出していくのか。スポーツと同時に文化の祭典でもある五輪。前回の東京五輪のレガシー(遺産)を受け継ぎ、4年後のTOKYOへ発展させるべく、提言を聞いた。(敬称略)

                   

 □狂言師・野村萬斎(50)

 “発酵”した文化 世界に発信

 東京五輪への文化プログラムでは、全体を貫くコンセプトが重要だ。五輪はスポーツの祭典であり、同時に日本を世界に発信する文化的イベントでもある。日本人のアイデンティティーにまで踏み込み、日本はどういう国か考え、どこに本質を認め、決断し、どう実行するか-となればまとめ役、プロデューサーが重大な役割になるだろう。

 《2004年、アテネ五輪の文化プログラム「カルチュラル・オリンピアード」としてギリシャに招聘(しょうへい)された蜷川幸雄演出のギリシャ悲劇「オイディプス王」にも主演した》

 私がコンセプトを立てるならば「エッジ・オブ・シルクロード」である。日本はシルクロードの果てに位置するからだ。極東は地形的アイデンティティー。大陸を通ってさまざまな文化が日本という東の果てに集積してきた。エッジには「とんがっている」という意味もある。つまり先鋭的なのだ。
 

古来、文化は侵略を受けると否定される運命にあった。しかし日本というエッジには文化が集積し、それ以前の文化を否定しない歴史をたどった。皇室文化も武家文化も商人文化も併存する。芸能に限れば舞楽や雅楽、能・狂言、歌舞伎、文楽、新派から新劇、小劇場、AKB48、きゃりーぱみゅぱみゅまで幅広い。

 しかも日本に集積した文化は“発酵”し、独自に洗練されてきた。仮面劇は大陸にもあるが、神事や祭事を超えて、能・狂言のように芸術的昇華を遂げたのは日本だけだ。

 《シェークスピア劇に、能・狂言の手法で取り組み、国内外で評価されている》

 「マクベス」は400年前、どう上演したかはよく分からないが、日本の能・狂言の演出は現代まで生き続けている。700年続く芸能を保持しつつ、世界最先端の文化もあるのが日本。その文化の幅広さ、厚みは宝の山といえるだろう。実際、舞台芸術の世界では日本の伝統的手法やアイデアが珍重され、海外のあちこちで使われている。

 伝統芸能の内部の人間として、己を知り、世界に対してどのように自己発信すべきか考え続けてきた。対外的にアピールするには、世界を知り、自分の特性を見極めることが大事だ。私が国内外で公演を続ける「マクベス」は、シェークスピア劇にはまった上で、能・狂言の手法で何ができるか、という作り方をしている。能・狂言を知らない人間には「見たことのない芝居」と新鮮に映る。

 《東京五輪に向けた文化プログラムの委員会に名を連ねている》

 内と外からの目線で己の座標軸を明確にし、文化的特性をどう打ち出すかが、コンセプトとして重要だ。伝統芸能では、日本のハイテクノロジーを使うのは一つの手法として売りにはなる。とはいえ、芸能の本質部分・精神までも表現すべきだろう。(聞き手 飯塚友子)

........以下略

 
相簿設定
標籤設定
相簿狀態