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『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』より野村萬斎さんが来福!

 狂言師・野村萬斎が現代劇出演? しかも元お笑い芸人役!? 特殊能力を持つ男がモノや場所に宿った“想い”を読み取り、怪奇事件の解決に挑む謎解きミステリー『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』で主演を務める野村萬斎が福岡にやってきた! 映画『Always 三丁目の夕日』(’05)、『探偵はBARにいる』(’11)やTVドラマ『相棒』シリーズ(’05~)、『リーガルハイ』シリーズ(’12~)などを手掛けるヒットメーカー・古沢良太が脚本を担当する本作は、二転三転する物語に翻弄されながらも、明かされていく真実から目が離せない。今回、作品の魅力、見どころを野村萬歳がたっぷりと語ってくれた。

―台本を手にした時の感想は?

野村:お笑い芸人の役だったというのがかなり衝撃を受けましたね。今日はそれを意識してこの格好にしたんですけど(笑)。狂言師とお笑い芸人が遠いのか近いのか、結構問題ではありました。まずはその設定に面喰らいながらも、こういう事件モノって暗くなりがちなので、前半はお笑い芸人として明るく盛り上げてコミカルにするにはちょうど良かったのかなと思います。

―現代劇に初挑戦ということですが、役をどのように捉えて演じられましたか?

野村:相棒役である宮迫さんが僕をどういうふうに捉えられているのかなというところもあると思うんですけれども、特殊能力を持っている男の閉鎖性から始まって、大きく言うとその男が社会性を獲得する、社会復帰するというと固い言い方になりますけど、なんとなく曇った心が晴れていくような、そんなようなイメージを全体の中では思っていました。まあね、僕自体も特殊能力はないですけど、特殊技能は持っているもんですからね。狂言や能のテクニックというもの、その特殊性を世の中がどういう風に考えているかという意味でいうと、なんとなく、気持ちは通じるような気がします。自分の特殊技能を、こういう映画や現代劇に活かしていく時にやっと自分は社会性を獲得するわけですね。そういうわけでは、演じた仙石も思念を読み取れる、スキャニングできる能力というのをある種持て余すし、全部知れちゃうという悲劇性もありつつ、それが自分のためにもなり、世のためにもなる。一貫して特質性の中から這い上がっていくというか、解放されていくという男というイメージで演じさせていただきました。

―苦労した点や、面白く感じた点はなんでしょう。

野村:能、狂言の時には能舞台という特殊な場所で、型という特殊な技能を使って演じるわけですけども、今回は『陰陽師』(’01)、『のぼうの城』(’12)など僕が演じてきた時代劇ではないので、型みたいなものはある種封印したところもあります。ある意味、ないものをあるように見せるというのは僕の技能でもありますが。なるべく型なるものを封印することで、内なる充実感というものを出さないといけないなと思い、繊細な人間の心理を追うというイメージを大事にしました。でも、監督とも話したんですけど、人間嫌いというよりは社会を単にシャットアウトしていて、人を信じていないというキャラクターにしたかったのでね、なるべくみんなに見られない感じ…コショコショ喋るとかね、はっきり腹から声を出さないことを心がけました。事件に関わっていくにつれ、なにか自信であったり、自分らしさというものを取り戻していく中で、自分の殻を突き破っていくように演じていったんです。

―相方である宮迫さんの印象は?

野村:一瞬、両極端なものかと思われるかもしれませんけど、お互い喜劇的なものであり、話芸である。狂言も基本的には2人なので、2人の会話で見せる話芸であるという部分では共通点がありましたね。楽しくキャッチボールをさせていただきました。彼はツッコミのプロですから、気持ちのいいくらいツッコんでもらえますしね。本当はもっと長かったんですよ、僕らの漫才シーン。かなり面白くて、エキストラの観客もとても笑っていたんです。かなりカットされてしまったので、将来的にDVDの特典映像などで収録されることを期待しているんですが(笑)。

―本作で描かれる「モノに想いが宿る」ということについてどう思われますか?

野村:我々は面や装束、まあ衣装ですよね。そういうものを先祖代々から受け継いで使ったりするわけですが、やっぱりそれを創作した面作家がいて、その面を使い続けた先輩なり、親なり、祖先なり、その人たちの想いが込めらているという感覚はあります。そういう意味では、思念が宿るというのは当然だし、我々も使う時は一礼をしてから面を付けるわけですしね。そういうみんなの思いが募ると一つの形になっていくというか、なにかが宿るという意識はあるかもしれませんね。ただ、あまり超能力的にするのはしたくないなと思いますね。『陰陽師』を演じた時にそういうことが本当に出来ると思ったのか、相談がたくさんありましたね(笑)。俺は陰陽師じゃない、狂言師だって(笑)。

―初めて脚本を読んだ時と、演じ終わった時で違いはありましたでしょうか。

野村:違いというか、僕は普段どうしても男性とばかり演じるので、どういう女性の役がいるのかなということはかなり気になるんです。最初見た時は「今度はJKか」とも思いましたけれども(笑)。宮迫さんと僕とのコンビ、プラス、杉咲花ちゃんを加えたトリオで見せるということで、その3人のデコボコ感が上手いなと思いましたよね。やっぱり、どうしても引きこもっている人間を描こうとなると見ている方も重くて鬱々としちゃいそうなニュアンスが、非常にコミカルになって良かったなと改めて思いました。そうして、事件が進むにつれて複雑になり、先が読めない展開もさすがだなと思いましたし、心を開いていない人間が心を開きだすことで、人間が生きていることを証明するというのが実は作品の肝かなと。やっぱり特殊能力であろうとなかろうと、生きているってことを誰かに認めてもらいたい…生きている実感ってそこにあるんじゃないかなと、最近自分も大人になって思うんです。


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